北欧・オーランド島産の愛の物語
メルセデス ショコラトリー

皆さんはオーランド島をご存知でしょうか?フィンランドとスウェーデンの間に位置する
オーランド島は、フィンランド領でありながらスウェーデン語を公用語とする北欧の自治
領です。別名・平和の島と北欧で称されるオーランド島は、豊かな大自然と農作物、まる
で童話から抜け出してきたかのような長閑で可愛らしい風景が広がる島。
その最先端にある小さな港町、エッケローでとある”甘い”奇跡は起こりました。
1990年代前半、北欧から遥か遠い彼方、陽光降り注ぐ南米ベネズエラの首都カラカスで
生まれ育ったメルセデスはアメリカの大学を卒業後、カラカスのフィンランド大使館に勤
めておりました。ある日、彼女は大使館主催のフィンランドの美術展のためにカラカスを
訪れた、オーランド島出身の陶芸家、ペーテル・ウィンクイストと出会い、二人は瞬く間
に恋に落ちます。しかし、北欧、オーランド島と南米、カラカスの遠距離恋愛はあまりに
も離れていたため、二人は一度、別々の人生を歩みます。お互いの存在を忘れられないま
ま・・・
それから十数年後の2000年代初頭、二人は偶然、SNS上で再会を果たします。インターネッ
トの発達した昨今、二人にとってオーランド島とカラカスの距離などすでに問題ではあり
ませんでした。
そして現在、ショコラティエとして活躍するメルセデスはペーテルの故郷、オーランド島
のエッケロー港にてペーテルと共に小さなチョコレート工房を営んでおります。1828年に
オーランド島を占領していたロシア軍によって建てられ、フィンランド最古の郵便局とし
て使われた建物の一部が夫・ペーテルのアートギャラリー兼メルセデスのチョコレート工
房です。目の前に蒼いバルト海が広がるその美しい工房で、”甘い”愛のチョコレートが彼
女の手によって一粒一粒、大切に作られています。
島の人々から愛されるチョコレートの美味しさの秘密は、香り豊かなベネズエラ産カカオ
とオーランド産の上質なバターとクリームの融合、そしてメルセデスだけが操る”甘い”魔
法。スウェーデン菓子界の巨匠、Jan Hedh氏に師事したメルセデスは、故郷ベネズエラ
が世界有数のカカオの産地であり、ペーテルの故郷オーランド島のバターやクリーム、フ
ルーツ等が高級食材として北欧では親しまれていること、そして何よりオーランド島がチョ
コレート作りにおいて最も適した気温、湿度、環境であることを熟知していました。
「チョコレート作りは私にとって終わりなき情熱であり、そのために24時間従事してい
るわ。たくさんの量を食べなくても人々を十分に満足させる上質なチョコレートを、いか
に小さな型に凝縮させるかが私にとっての大きな挑戦なの」とメルセデスは述べます。
彼女はさまざまな素材やガナーシュを融合して新たなチョコレートプラリネの味を生み出
す実験から、プラリネを覆うチョコレートのデコレーション、魅力的なパッケージデザイ
ンに至るまで、全てのチョコレートの創作過程を楽しんでいます。
「正確な測量に正確な温度にと、プラリネを作るということはたくさんの化学を用いらな
くてはいけないわ」
チョコレートプラリネを造ることは彼女にとって非常に特別なことです。美味しいチョコ
レートを作るためには、チョコレートの中の様々な層、密度、そしてそれによってわずか
に変わりゆく味に細やかな注意を払わなくてはいけません。食感の固さやまろやさ、滑ら
かかサクサクしているか、味覚の苦さや甘さ、アッサリしているかコクがあるか。これら
の微妙な違いが彼女の冒険心をよりワクワクさせます。
「彼女はまさに魔法使いだ。世の中にはチョコレートを作るためのカカオやバター、スパ
イスといった材料がたくさん溢れているのに、こんなにも完璧に調合ができるのは世界で
も彼女一人しかいない。彼女の作るチョコレートは、愛に満ちているんだ。」
メルセデスの横で、夫・ペーテルがお茶目に微笑みます。
彼女の”甘い”魔法によって造られたチョコレートプラリネは、ただの箱詰めされたお菓子
ではありません。様々な素材のハーモニーが凝縮された、小さな宝箱なのです。
大切な人と分かち合いたい幸福な一口。メルセデスとペーテルの”甘い”愛によって生まれ
た北欧・オーランド島産のメルセデスチョコレートをどうぞあなたのもとへ